Googleがあるドメイン信頼性をバックリンクを基に評価しようとするとき、検索エンジンが実際に行うのは参照ドメインの数をランキングシグナルとして使用し、重みづけを行うことです。つまり、50の異なるドメインから50のバックリンクを受け取るウェブサイトの方が、5つだけのドメインから500のバックリンクを受け取るウェブサイトよりも信頼性が高いと見なします。
したがって、リンクビルディングによってSEOを成長させたい場合、できるだけ多くの参照ドメインとIPから新規リンクを集めることが必要となります。すでにリンクが存在するウェブサイトから新しいリンクを獲得するよりも、新しいウェブサイトから新規リンクを獲得する方が、SEOへの影響は大きいといえます。
表題の2種類のレポートを利用すれば、競合他社のリンク獲得に寄与している主なパートナーシップをピンポイントで検出できますので、同様の機会がないか探索して、あなたのウェブサイトのリンク獲得とSEOの向上に役立てることができます。また、競合他社の参照ドメインとIPが、お客様のウェブサイトと類似するサイトへリンクを送っているブログやメディアサイト、情報ポータル、地域を探索するのに非常に役立ちます。
これらのレポートに加えて、バックリンクギャップツールを使用するのも良い方法です。このツールは、複数のあなたの競合サイトへバックリックを送っている参照ドメインを特定するのに役立ちます。
目次:
参照ドメイン
参照ドメインのアドバンスフィルタ
参照IP
参照ドメイン
参照ドメインレポートは対象ドメインへリンクしているドメインの網羅的なリストを提供します。このレポートの一番上に位置するのはTLD分布と国別分布で、ドメインのバックリンクの中で最も数の多いTLDと地域を示します。
TLDゾーンの横に表示されているのは、対象ドメインへの(そのTLDを持つ)リンクの総数です。いずれかのTLDの横の数値をクリックすると、Semrushは参照ドメインレポートにフィルタを適用して、該当するTLDを持つドメインに絞り込まれたリストを表示します。教育関係のパートナーシップを表示するには.eduフィルタ、政府関連パートナーシップを表示するには.govフィルタ、公的機関のウェブサイトには.orgフィルタを使用してください。一般的には.org TLDを使用する、大規模なデータベースの一部を構成する情報ポータルやディレクトリサイトのリストを表示します。
TLD分布表の「other」リンクをクリックするとTLD分布レポート(インターフェイスにはタブがありません)が開いて、バックリンクを受け取るドメインの完全なTLDリストを表示します。このレポートからクリックして進んでいくと、さらに別のフィルタを適用した特定のソースページに関するレポートへ移動することができます。
これら2つのプレビューボックスの下にはドメインの全リストが表示されます。このリストには、対象ドメインへのリンクをSemrushが発見した参照ドメインが網羅されています。これらのドメインは、対象ドメインへ送られているバックリンク数の降順に並べられています。
バックリンクの総数、Domain ScoreまたはTrust Scoreを基準として、表を並べ替えることも可能です。競合他社の最も強固なパートナーシップを見つけ出すには、バックリンク数を基準として並べ替えてください。また、最も価値のあるリンク(SEOにインパクトのある)を送るドメインを探すには、Domain ScoreまたはTrust Scoreを基準として並べ替えます。
競合他社の最も古いまたは最新のバックリンクパートナーを探したい場合は、First SeenおよびLast Seenの日付けを基準として並べ替えを行います。
この表にはIPアドレスと国名も含まれていますから、競合他社ウェブサイトの人気を国別に分析することも可能です。一般的に考えられていることとして、同一IPアドレスや地域からの大量のバックリンクよりも、より多様性のあるリンク情報を持つ方が、より強固な信頼性のシグナルとして検索エンジンに送られます。参照IPレポートが提供する表は、バックリンクのIPと地域分布をより良く分析するためのツールとなります。
参照ドメインのアドバンスフィルタ
このレポートのアドバンスフィルタ(Advanced Filter)は以下の基準を適用してフィルタリングを行います:IPアドレス、ゾーン(トップレベルドメイン)、国。例えば、Lids.comへリンクするドメインの中で所在がカナダにあり.org TLDを使用しているドメインだけを抽出したいのであれば、2種類のフィルタを適用してレポートを調整することができます。
ゾーン(Zone)フィルタは実質はTLDフィルタであり、国(Country)フィルタは所在地が特定の国である参照ドメイン(TLDは様々)を見つけ出してくれます。フィルタリングを施してからデータをエクスポートすることで、特定の範囲に的を絞って、対象サイトにリンクを送る参照ドメインを分析することができます。
例えば、ゾーンフィルタとして「.au」を使用すれば米国内において.au TLDを使用しているウェブサイトが検出され、国フィルタとして「Australia」を使用すれば、ホストが.comまたは.org TLDであるオーストラリアのウェブサイトが検出されます。
ゾーンフィルタ:
国フィルタ:
参照IP
参照IPレポートは、あるウェブサイトへのバックリンクのIPアドレスをすべて表示します。この情報をもとにして、1つのIPアドレスから来ているバックリンクの数、および国別のバックリンク数を知ることができます。SEOにとってはバックリンクが広範囲に分布しているのが健全といえますが、このレポートを利用することであなたのサイトがどの国から最も多くのリンクを獲得し、どこで人気が高いのかを分析することができます。
レポートの上部にはTLD分布と国を示す表が配置されています(参照ドメインレポートと同様)。これらのチャートの下にあるのは、バックリンクを送っているIPアドレスの全リストです。
この表のIPは、各IP上のドメイン数(同一サーバー上のウェブサイトであれば、多数のウェブサイトが単一のIPを持ち得ます)を基準にソーティングされていますが、サイトへのバックリンク数や最初に検出、最後に検出の日付で並べ替えることも可能です。
ドメイン列の数字をクリックするとフィルタ処理後の参照ドメインレポートが表示され、バックリンク列の数字をクリックするとフィルタ処理後のバックリンクレポートが表示されます。これらのレポートを見ることで、特定のIPアドレスから来ている参照ドメインとバックリンクの完全なリストを得ることができます。これらのレポートは調査結果を保存するためのエクスポート機能も備えています。
あるドメインの参照IPを検索する理由の1つは、ブラックハットSEOの兆候を把握することにあります。1つのIPアドレスが極端に大きな数のバックリンクを、しかも複数のドメインから送っているとすれば、それはプライベートブログネットワークやリンクネットワーク、もしくはその他の人為的に操作されたリンクスキームが使用されている可能性を示唆しています。
このレポートはExcel、CSV、CSVセミコロン形式でエクスポートできますから、そのデータを使ってさらにお客様独自のフィルタを施すことも可能です