中小企業の経営者の方やeコマースサイトを運営している方にとって、SEO対策は特に欠かせないものです。予算的な問題でSEOの専門家に依頼するのが難しい場合でもご安心ください。SEO対策の中には、自分でできる簡単な対策方法があり、手軽に使えるSEOツールの使い方を覚えれば、自分でSEO対策結果の分析もできます。本記事では自分でSEO対策を行いたい人が知っておきたいSEO対策方法についてわかりやすく解説します。
まず基本的なSEO対策を自分で行い、必要に応じてより高度な対策をSEOの専門家に依頼してみても良いかもしれません。ここでは、自分でも今すぐできるSEO対策を6つのステップで解説します。
1.オーガニック検索の最低基準を決める
SEOの目的は、ウェブサイトの検索順位を上位にあげることです。まず、自社ウェブサイトの現在の認知度はどのくらいなのか、自社の最低基準を把握しましょう。これは、ドメイン概要で確認できます。SEMrushでは、ドメインの認知度の現状を、デバイス別(モバイル/デスクトップ)、トラフィック別(オーガニック/有料(例:Googleのペイパークリック広告)に把握することができます。詳細レポートには、被リンクに関する評価も含まれます。
SEO診断の対象は、自社サイトだけでは不十分です。業界全体の検索ボリュームに対するシェアを把握する意味で、競合他社のウェブサイトも対象にしましょう。ドメイン概要ツールでは、オーガニック検索の競合相手である同業他社のウェブサイトも教えてくれます。その情報から、成長が見込める分野が明らかになり、今後のアイデアにつながるでしょう。
検索アナリティクスを設定する
マーケティング担当者が検索順位の最低基準を決める際に役立つツールには、他にも、GoogleとBingのツールがあります。ここでは、アナリティクスツールでドメインを追跡する手順を紹介します。
Google アナリティクスのアカウントを取得する手順は次のとおりです。
- アナリティクスのアカウントを作成する。
- プロパティ(ウェブサイト)を設定します。
- プロパティにレポートビューを設定します。IPアドレスや販売地域などを指定したデータの絞り込みが可能です。
- 指示に従って自社ウェブサイトにトラッキング コードを設置すると、アナリティクスがデータを収集できるようになります。
- データを表示して確認できます。データを絞り込んで、より関連性が高いデータ項目をビューに表示させる方法については、Googleのこちらのガイドをご覧ください。
Bing Webmasterツール(Bing版アナリティクス)の設定方法は次のとおりです。
- Bing Webmasterツールのアカウントを作成します。Facebook、Google、Microsoftのアカウントでサインインすることもできます。
- ウェブサイトをアカウントに追加します。
- ウェブサイトの所有者であることの証明が必要です。Bingでの所有権確認の方法は、XMLファイル認証、メタタグ認証、またはDNSのCNAMEレコードの追加の3種類があります。
- そして、サイトマップをアップロードすると、データのトラッキングが開始されます。詳しい手順は、こちらのスターターガイドをご覧ください。
2.キーワードや関連性の高い検索クエリの調査
SEOキャンペーン成功の要ともいえる「キーワード」。BingやGoogleなどの検索エンジンに検索者が入力する単語やフレーズが、ウェブサイトへのアクセスをもたらします。そのため、ウェブサイトのコンテンツに沿った、ターゲットオーディエンスの検索意図に合致する「ターゲットキーワード」を見極めることが重要です。 キーワード調査ツールを使うと、最もパフォーマンスが高いキーワードを確認できます。
SEMrushでは、キーワード調査に役立つツールを多数ご用意しています。オーガニック検索分析ツールでは、最も頻繁に検索されているキーワードや、競合サイトに最も多くトラフィックをもたらしているキーワードを確認することができます。オーガニックの競合他社を新たに発見したり、SERPのランキングでの競合相手を知ったり、ドメインの順位変動をチェックしたりなど、様々な分析が簡単にできます。
また、キーワードやコンテンツに対するサイトのパフォーマンスを確認できるツールもあります。関連性の高いキーワードを確認して、今後のブログ記事に取り入れるキーワード(短期間でランキングに効果がでそうなキーワード)を決めましょう。
3.記事を最適化して公開する
最適なキーワードを把握したら、コンテンツマーケティング戦略の柱となる、良質なコンテンツの制作を始めましょう。SEOコンテンツの制作はどう進めたら良いのでしょうか?基本的なルールは次のとおりです。
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本文中に、メインのロングテールキーワードを違和感がないように記載します。キーワードの過剰な詰め込みは避けてください。キーワードの使い過ぎは検索エンジンの評価を下げてしまいます。
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見出しタグのH1にメインキーワードを含めましょう。
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サブキーワードは、メインキーワードを補完するものを選びます。歯科医院のウェブサイトの場合、根管治療に関するページでは、メインキーワードは「根管治療」、サブキーワードは「虫歯」とするのが適切でしょう。今後、サブキーワードに関連するコンテンツを作成して、内部リンクを設置して紐づけていくこともできます。
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画像、インフォグラフィック、動画などのリッチコンテンツを必ず含めましょう。リッチコンテンツがあると、情報量の多いサイトとして検索エンジンに認識されるので、上位にランキングされやすくなります。
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ページタイトルタグとメタデータにメインキーワードを含めましょう。
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コンテンツを最適化できるプラグインの導入を検討しましょう。例えば、WordPressには、オンページSEOに非常に役立つプラグインが数多く用意されています。
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コンテンツを更新するときは、新しいコンテンツを確実に既存のランディングページにアップロードするか、新しいページを制作する前に古いコンテンツを削除してください。古いコンテンツを削除しておくと、重複コンテンツが原因となるGoogle検索ランキングへの悪影響を回避することができます。
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変更リクエストの対応が多すぎて、メタタグ、コピー、その他のページ要素の更新に手が回らないなら、PageImproveなどのツールをお薦めします。PageImproveやEdgeなどのSEOツールがあることで、あっという間にウェブサイトの更新ができます(インデックス/復元も可能)。
4.被リンクを分析する
検索エンジンは、エンドユーザーにとって価値のあるコンテンツを優先的に表示します。Googleは、E-A-Tの原則(専門知識(expertise)、権威(authority)、信頼性(trustworthiness))という、大まかな基準を用いてコンテンツを評価しています。E-A-Tを向上させるには、被リンク(他サイトから自分のサイトへのリンク)が有効です。高権威、高トラフィックのドメインからのリンクは最も効果が高く、デジタルマーケティング戦略の一環として取り組む価値があります。
被リンク分析では、アンカーテキストやIPアドレスの分布など、参照ドメインに関する詳細な情報が得られます。また、バックリンクギャップツールを使うと、同じニッチ分野で被リンクを最も多く獲得しているウェブサイトを特定できます。これまで逃してきた被リンクを発見きる良い方法です。この方法を活用して、被リンクの数の差を埋めていきましょう。リンク構築の効果的な方法として、共有可能なインフォグラフィックや、別のプラットフォームでのゲスト投稿など、さまざまな方法があります。
5.技術面の課題を探る
自分でSEO対策をする際は、コンテンツの他にも技術的面の課題も考慮しなければなりません。まずは、こちらのテクニカルSEOチェックリストをお試しください。例えば、HTTPS(検索エンジンのランキングシグナル)化を済ませておきましょう。サイトを通過するデータを暗号化することで、顧客に関する潜在的な機密情報などが安全に保護されます。また、前述のガイドでは、ページの表示速度の改善やクロールエラーの解決方法などについてもふれています。
6.情報収集を欠かさない
検索エンジン最適化は、日々進化を続けています。だからこそ、その道のプロが存在するのです。Googleなどの検索エンジンは、アルゴリズムを日々更新し、検索結果ページ(SERP)を左右するランキングシグナルを更新しています。SEOブロガーをフォローして、SEO関連のニュースを習慣的にチェックするなど、最新情報を定期的に入手しましょう。SEO対策ブログでは、Google 検索セントラル ブログ(旧称 Google ウェブマスターブログ)がお勧めです。
SEMrushで楽になる、自分でできるSEO対策!
「SEO対策なんて自分でできるの?」と不安な方も多いでしょう。でもSEO対策は自分でできることがたくさんあります。SEOを改善するために、外部の業者に依頼する必要はありありません。ぜひ本記事を参考にして、基本的なSEO対策のコツをお試しください。上記のSEO対策を実行する上で便利かつ役立つSEOツールをご用意しています。ぜひお試しください。本記事では、ご自身で取り組むSEO対策に役立つ手順やツールについてご紹介しました。サイトへの訪問者に、より良いユーザーエクスペリエンスを提供できるようぜひお役立てください。