初心者のためのキーワード検索ボリュームの解説

キーワード検索ボリュームは、検索エンジン最適化（ SEO ）において重要な指標です。これは、 特定のキーワードが特定の期間内で検索された回数のことを指します。

新しいウェブサイトの構築、 Google AdWordsアカウントでのペイパークリック（ PPC ）マーケティングキャンペーン、または新規クライアントの取得を目的とした既存ウェブサイトへのオーガニックトラフィック増加のためのキーワード調査など、キーワードの検索ボリュームは考慮すべき事項です。

以下のガイドでは、キーワード検索ボリュームとは何か、そしてそれをどのようにSEO対策に利用できるかについて、より詳しく説明しています。

キーワード検索ボリュームとは？

キーワード検索ボリュームは、特定のキーワードが定義された期間内で何回検索されたかを明らかにします。

プロのSEOマーケティング担当者は、あらかじめ定義された期間のキーワード検索ボリュームの平均を調べ、キーワードの人気度や競合度を判断します。この情報は、どのキーワードが最も興味を引き、トラフィックを促進する可能性が高いかについての戦略の指針となります。

調査によると、オンラインジャーニーの93% は検索エンジンから始まります。そこから先の検索クエリの行き先は、誰にもわからないのです。しかし、マーケティングの専門家にとっては、綿密に練られた検索エンジンマーケティング戦略を持つことが、ユーザーを正しい方向へ導くのに役立ちます。

キーワードはどのように機能するのでしょうか？

キーワードは、 Googlebotや他の検索エンジンのクローラーが、そのウェブページが何について書かれているかを判断するのに役立ちます。

そして、ボットは、検索エンジンのデータベースにページを正しくインデックスすることができます。そのため、ユーザーがキーワードを入力すると、検索エンジンはそのウェブページをユーザーの検索結果ページ（ SERP ）に含めます。

関連キーワードを組み込むことは、 SEO内部対策の重要な要素です。

ただし、ただキーワードを追加すればページが上位表示されるわけではなく、選んだキーワードに関する質の高い有益なコンテンツを提供する必要があることを覚えておいてください。

適切なキーワードの検索ボリュームとは？

すべてのSEOと同様に、状況によって異なります。

最もシンプルな答えは、 1か月あたり100 ～ 1, 000回以上の検索ボリュームを目指すことです。しかし、あるキーワードがあなたにとってよい選択であるか否かを判断するために、以下にいくつかの要素について説明します。

「よい」というのは相対的な言葉ですが、微妙なバランスを取ることが重要だと言えます。

ここでは、どのようなキーワードを選ぶべきかを左右する要因をご紹介します：

キーワードの検索ボリュームは、業界によって異なる場合があります。
十分なボリュームがあり、かつ競争力のあるキーワードを選びたい
めったに検索されないキーワードを使用すると、あなたのコンテンツが検索されない可能性があります。
検索ボリュームが極端に多いキーワードを使用すると、大規模なサイトと競合する可能性があります。
サイトの規模や予算を考慮した上で、調査する必要があります。
予算が潤沢にある企業サイトであれば、競争力を維持するために競争力の高いキーワードに費用をかけることができます。

キーワードの検索ボリュームを増やすには、検索回数が低いキーワードと中程度のボリュームのキーワードをバランスよく配置する必要があります。これにより、適度な競争力のあるキーワードで競争しながら、より絞り込んだトピックを使ってSERPで競争することができます。

例えば、検索ボリュームが100 ～ 1, 000のキーワードやフレーズ、 10, 000 ～ 100, 000といった中程度のボリュームを持つキーワードをターゲットにすることができます。また、業界やキーワードごとに算出される競合度によっても異なります。

月に数千、数百万人という大量のトラフィックをサイトにもたらすのでなければ、 10万から100万の検索ボリュームを持つキーワードを狙うのは得策ではないかも知れません。

季節キーワードとエバーグリーンキーワード

キーワードの検索ボリュームには、安定的なものと季節限定のものがあります。

エバーグリーンキーワードは、季節に関係なく常に検索されるキーワードです。例えば、「オイルの交換方法」「ヘアカットの料金」などは、何月であろうと検索される可能性があります。

一方、季節キーワードは、時期に左右されやすいキーワードです。例えば、クリスマス、ハヌカー、クワンザなどの祭りの前に、人々は「ホリデーギフトのアイデア」をグーグルで検索する可能性が高くなります。

キーワードの月間検索ボリュームの検索方法

キーワードのリストは、クリック率やボリュームなど、さまざまな指標で並べ替えることができます。ボリュームで検索するには、「ボリューム」をクリックします。

Semrushには、キーワード概要ツールなどの便利な追加機能もあります。これは、ローカライズされたボリュームとグローバルボリューム、キーワードの難易度、SERP上の結果などの追加データを提供します。

「ピンボールマシン」のようなキーワードを観察するときに表示される内容は、以下のとおりです：

キーワードはどのように見つけるのか？

アルゴリズムが検索エンジンを構成し、ボットがウェブサイトをクロールしてSERPの結果を決定するかも知れませんが、最終的には、人間のユーザーのニーズを満たすことがSEOのすべてです。

効果的なキーワードを選定する際には、キーワードの意図、あるいは検索意図とも呼ばれる意図を考慮することが重要です。検索エンジンに特定の単語を入力した時、人は何を見つけたいのでしょうか?

SERPで上位に表示されるためには、ユーザーの意図を満たすことが重要です。例えば、福岡県の久留米市で最高のレストランを紹介するウェブサイトがあるとします。

この場所のユーザーをターゲットにしたローカライズされたSEOキーワードを含めたいと思うでしょう。例えば、久留米市で飲食店を探そうと積極的に検索クエリを入力している人はその結果を見ることができますが、久留米市以外の人はその結果を見ることができないのです。

では、適切なターゲットキーワードを見つけるにはどうすればいいのでしょうか ? それは、推理ゲームではありません。 SEOのほとんどの分野と同様、このプロセスを導くためのデータ駆動型のツールがあります。

ここでは、検索キーワードを見つけるのに役立つ最高のキーワード調査ツールを、それぞれの使い方の簡単な説明とともにご紹介します：

Semrush Keyword Magic Tool
Googleトレンド
Googleキーワードプランナー
Google Search Console
Keyword Sheeter
Semrush Topic Researchツール

Semrush Keyword Magic Tool

当社のKeyword Magic Tool は、「フリーミアム」モデルで運営されています。つまり、ツールの一部に無料でアクセスすることができますが、フル機能を利用するにはアップグレードする必要があります。

2022年3月に実施された当社の調査によると、Semrushは市場で入手可能な最も正確な検索ボリュームメトリックスを持っているので、信頼できるデータを入手していることがわかります。

Keyword Magic Toolは、 SEOやPPCマーケティングキャンペーンを成功させ、ビジネスウェブサイトにトラフィックを集めるためのキーワードの検索と分析に使用することができます。

Keyword Magic Toolを使用するには、まずキーワードを入力します。入力されたキーワードは、 210億以上のキーワードデータベースから検索されます。さらに、キーワードの難易度、競合密度、検索ボリューム、検索意図などの情報を取得することができます。

例えば、ビンテージビデオゲームやピンボールマシンを販売するウェブサイトを運営しているとします。キーワード「ピンボールマシン」を調べてみましょう。

その結果は以下のとおりです：

ご覧のとおり、以下のような非常に詳細なデータを得ることができます：

候補キーワード
検索ボリューム
検索意図
トレンド
KD率
クリック単価（ CPC ）料金
競合密度
SERP
そのキーワードのオーガニック検索結果で表示されたURLの数

この情報を使って人気のあるキーワードを見つけ、ボリューム指標を検索する方法について、以下でさらに詳しく説明します。

Semrushは、さまざまなビジネスのニーズに対応するため、 3つの価格帯を提供しています。

フリーランサーやスタートアップ企業向けのProプラン は 月額129.95ドルです。
中小企業向けのGuruプラン は 月額249.95ドルです。
大企業向けのBusinessプラン は 月額499.95ドルです。

お支払いは、月払い、年払いのいずれかをお選びいただけます。年額課金の場合、月額プランと比較して17 % のコスト削減が可能です。

どのタイプのアカウントが最適かわからない場合は、 ProまたはGuruのサブスクリプションの7日間無料体験版をご利用ください。

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Googleトレンド

Googleトレンドは、あるキーワードの人気度を時系列で視覚的に表現する無料ツールです。Googleトレンドのポータルサイトにアクセスし、知りたいキーワードを入力すると、検索の最高値と最低値を示す折れ線グラフを見ることができます。

例えば、「花火」というキーワードを見てみましょう。

このグラフを見ると、 7月31日の前後に「花火」の検索が急増することがわかります。また、 9/11以降にも若干の検索数の増加が見られます。

季節感のあるキーワードであることがわかります。さらに下にスクロールすると、その言葉がより頻繁に検索される場所の地理的なデータを取得することができます。

この場合、地域はページ上部の「日本」に設定されていますが、「すべての国」に変更したり、他の国を指定したりすることも可能です。また、指定期間を変更することもできます。今回は、 12か月に設定しています。

さらにスクロールすると、関連するトピックやクエリ（例：「 2020年7月4日の花火」）が表示されるので、キーワード選択の参考にすることができます。

Googleトレンドのキーワード調査については、当社ブログをご覧ください。

Googleキーワードプランナー

Googleキーワードプランナーは、検索エンジン大手のGoogleが提供するもう一つの無料ツールです。

キーワードプランナーにアクセスするには：

このページにアクセスし、「キーワードプランナーに移動」をクリックします。
設定したら、メニューバーの「ツールと設定」をクリック
「キーワードプランナー」を選択
次に、メインメニューページにキーワードプランナーへのリンクが表示されます。
2つの選択肢が表示されます：「新しいキーワードを見つける」と「検索のボリュームと予測のデータを確認する」。

キーワードを探すには、「新しいキーワードを見つける」をクリックします。

そして、特定のキーワードや、自分のウェブサイトのURLを入力することで、適合するキーワードを判断することができます。

つまり、あなたのビジネスウェブサイトを入力すると、 Googleは適切なSEOキーワードの候補を提供します。どの候補も、月間の平均検索回数（キーワードの検索ボリューム）と競合状況を提供します。

ここでは、マクドナルドのウェブサイトを使った例をご紹介します：

最初にリストされたキーワードのアイデア「マクドナルドピックアップ」を見てみましょう。

そのキーワードの月間平均検索回数は10 ～ 1, 00回、競争率は「低」と評価されています。

注： Google広告で「競合」を参照する際に注意しなければならないのは、 Googleキーワードプランナーでの競合は、特定のキーワードに入札している広告主を指しており、オーガニックの競合ではない、ということです。

しかし、 Googleキーワードプランナーは、有料キーワードやより大きなキーワード戦略を構築するための多くのすばらしいアイデアを提供してくれます。

Google Search Console

Google Search Consoleはもう1つの無料ツールで、通常、オーガニック検索エンジントラフィックの観点からウェブサイトのパフォーマンスを追跡するのに役立ちます。

新しいキーワードを見つけたり、ランキングされているキーワードのデータを取得し、その有用性を判断するために使用することができます。

Google Search Consoleのページにアクセスし、青い「今すぐ始める」ボタンをクリックすると、ドメインを入力することができるようになります。

そのドメインを所有しているか否かは、 DNS認証を使って確認するか、ウェブサイトにHTMLファイルをアップロードして確認する必要があります。

または、サイトにHTMLタグを追加するか、 Google AnalyticsまたはGoogleタグマネージャのアカウントを使用することもできます。システムに入ると、ダッシュボードが表示されます。

キーワードのパフォーマンスを確認するには、検索結果レポートをダウンロードします。新しいキーワードを見つけるには、レポートのクリックスルー率（ CTR ）を低いものから高いものへと並べ替えます。これにより、ランクインしているが積極的にターゲットにしていない意外なキーワードが見えてきます。

インプレッション数が多く、 CTRが低いキーワードは、（例えば、そのキーワードを中心に新しいコンテンツのページを構築するなどして）ターゲットにする価値があるかも知れません。

Keyword Sheeter

Keyword Sheeterは、異なるアプローチをとるもう一つの無料キーワードツールです。この場合、データは何千ものGoogleオートコンプリート候補から取得されます。

このツールを使うには、興味のあるキーワードを入力し（ 1行に1つ）、「 Sheet keywords 」をクリックします。以下はその一例です：

すると、アイデアのリストが表示されます。

与えられたデータは、画面下の「データのエクスポート」ボタンから簡単にエクスポートすることができます。下にスクロールすると、詳細なキーワードテーブルも表示されます。

より包括的な情報が必要な場合は、有料でレポートを作成することができます。

以下のようなさまざまなレポート選択肢は利用可能です：

「検索ボリュームのクリック単価」
「正確なキーワード結果」
「上位100のSERP 」

Semrush Topic Researchツール

Topic Researchツールを使い、オンラインで高パフォーマンスのコンテンツに基づいてコンテンツのアイデアを生成することができます。

できることが以下のとおりです：

既存のドメインを検索し、コンテンツのアイデアを取得
クエリに基づき、現在のトレンドの見出しや質問を表示
ツールから離れることなく、関連する検索結果を見ることができる
マインドマップなど、さまざまな方法で結果を整理

キーワード「ドーナツ」を入力するとどうなるか、順を追って説明します。

結果のデフォルト表示は「カード」ですが、いくつかの形式（探索、概要、マインドマップ）で表示することもできます。

行き詰まった時に役立つのが「概要」です。以下を表示することができます：

バックリンクごとの上位10本のヘッドライン
10個の興味深い質問
上位のサブトピック
関連検索

アイデアを「お気に入り」に登録し、後に「好きなアイデア」タブで表示することができます。

調査が終了したら、クエリーの情報をエクスポートしたり、検索結果に基づいてMarketplace にコンテンツライティングを発注したりすることができます。

このツールはコンテンツマーケティングプラットフォームの一部であるため、アクセスするにはGuruアカウントまたはBusinessアカウントのいずれかが必要です。どちらの有料アカウントでも、トピックは無制限に調査可能です。

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ローカル検索ボリュームの調べ方

キーワードとその検索ボリュームの見つけ方を説明したので、次はローカルレベルでの見つけ方について説明します。

ローカルキーワード調査には、いくつかの異なる方法があります。

Semrushをローカルレベルキーワード調査専用に使用している場合は、 PPC Keyword ToolまたはPosition Trackingツールを使用して調査することができます。どちらのツールも使用するには、ドメインを使用してSemrushで全く新しいキャンペーンを開始する必要があります。

また、無料のGoogle広告キーワードプランナーを使用することもできます。

以下は、ローカル検索ボリュームを見つけるための各ツールの使用方法の詳細です。

Position Tracking

Position Trackingでキャンペーンを設定する場合、郵便番号または特定の場所を入力して、国、地域、またはローカルレベルでトラッキングを開始する選択肢があります。

地域レベルでキーワードを分離するには、対象とする都市を入力し、ドロップダウンに「 Local 」と表示されていることを確認します。

地域を選択したら、次のステップでは、すでにランクインしているキーワードやランクインさせたいキーワードのリストを追加し、地域レベルでの検索ボリュームを確認できるようにします。

PPC Keyword Tool

PPC Keyword Toolを選択すると、キーワードを追加するためのプロンプトが表示されます。キーワードを追加する方法は、大きく分けて3つあります：

手動で
Semrushから
CSV 、 XLSX 、またはTXTからインポートする方法

インポートソースを選択したら、次のステップに進み、追加したいキーワードを確認します。

ここから、都市名で場所を絞り込みます。設定が完了すると、入力したキーワードとそのローカル検索ボリュームの指標が表示されます。

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Google広告キーワードプランナー

現在Semrushを利用してローカルキーワードの調査を行っていない場合、キーワードのローカル検索ボリュームを確認する別の方法として、 Google広告キーワードプランナーを利用することができます。

Google広告のアカウントに入り、画面右上の「ツールと設定」に移行し、ドロップダウンから「キーワードプランナー」を選択します。

検索したいキーワードを入力します。次に、その右下にある、現在設定されている地域（この場合は「日本」と表示される）をクリックします。

キーワードプランナーツールでは、検索したい都市を選択し、他の地域と比較した検索ボリュームを確認することができます。

設定を必ず保存し、「結果を表示」をクリックすると、その特定の場所の月間平均ローカル検索数を見ることができます。

ページのパフォーマンスの監視方法

キーワードの検索ボリュームとクリック数は同じではないことに留意してください。人々が特定の単語を検索しているからといって、その単語に関連する結果をクリックしているわけではありません。

キーワード検索やキーワード導入がうまくいっているか否かは、どのように判断すればよいのでしょうか？

ページがどのようにトラフィックやクリックを取得しているかをよりよく把握するためには、すぐれたモニタリングツールが必要です。

ここでPosition Trackingツールが役立ちます。

以下のようなものを監視することができます：

ランキングとその分布
各ページの推定アクセス数
競合他社との比較
デバイスとロケーションに基づくランキング
SERP機能に表示されるか否か

Position Trackingツールを使えば、あらゆるキーワードを追跡することができます。

Googleの検索ボリュームは検索トラフィックの完全な予測因子ではありませんが、デジタルマーケティングにおけるデータ主導のキーワード調査とPPC入札戦略の成功に欠かせない情報源です。

SEOをより深く理解

キーワードの検索ボリューム、適切なキーワードの検索、便利なキーワードツールの使用についてご理解いただけたと思いますので、実際に調査を行ってみましょう。

キーワードの検索ボリュームを調査する際に利用するSEOツールはたくさんあります。ここでは、キーワード調査を簡単にするために、われわれのお気に入りをいくつかご紹介します：

Keyword Magic Tool
キーワード概要
Position Trackingツール
キーワードギャップ
オーガニック検索分析

SEOは推測で行うものではありません。このようなデータやツールは、キーワードを選択する際の指針になるので、ぜひ活用してください。

最後に述べますが決して軽んずべきでないこととして、時間の経過とともにキーワードを見直すことを忘れないでください。

検索エンジンのアルゴリズムは常に進化しており、 SEOの状況も常に変化しています。一度キーワードを調査したら、二度とそのテーマを見直さないというわけにはいきません。ですから、定期的にキーワードを見直し、キーワードが適切に機能しているか否かを確認することが、われわれの一番のアドバイスです。