「SEO監査」という言葉はご存知ですか?SEO対策を行うウェブサイトがより検索エンジンで表示されやすくするために欠かせないのが、このSEO監査です。では、SEO監査では具体的にどんなことを行うのでしょうか?ここでは、SEO監査を初めて行う人向けに15の簡単ステップを解説します。
SEO監査とは?
SEO監査とは、ウェブサイトが検索エンジン上でどのくらい最適化されているかを評価するプロセスです。サイトが検索結果の上位に表示されない原因を突きとめたり、検索結果でさらに上位に表示させられる可能性を見定めたりするときに使われる手法です。
SEO監査では通常、以下のような項目を監査対象としています。
- インデックス登録とクローラビリティ
- ユーザーエクスペリエンス
- サイトアーキテクチャ
- 競合他社のベンチマーク分析
- キーワード調査
- オンページSEO
- バックリンクプロファイル
つまり、SEO監査とはウェブサイト全体の「ヘルスチェック(健康診断)」的な意味合いを持ちます。では、SEO監査を行うときにどのようなツールを使うべきでしょうか?
SEO監査ツール
SEO監査を効果的に行うには、ウェブサイト(そして競合他社のウェブサイト)のテクニカルな部分の正常性、トラフィック、バックリンクプロファイル等に関する、ハードデータを収集する必要があります。
そこで役に立つのが、この2つのツールです。
- Google Search Console: Googleが提供するSEO分析が行えるダッシュボードやレポート機能が備わったツールです。Google Search Consoleを使うことで、ウェブサイトがGoogle上で抱えている問題点を監視し、解決することができます。
- Semrush:オールインワンのSEOツールセットです。サイトのパフォーマンス全体を俯瞰して分析することができ、SEOで重要視される項目すべてにおいてサイトを改善するのに役立ちます。
ここからは、上記のツールを使ってどのようにSEO監査を行えばよいのか、詳しくご説明していきます。
それでは早速、見ていきましょう。ここではSEO監査の実行方法を15ステップでご説明します。
1.インデックス登録の問題がないかチェックする
インデックス登録されていないページは、Googleのデータベースに登録されません。つまり、Googleがサイトを順位付けできなくなってしまうということです。
自分のページがインデックス登録されているかどうかは、Google Search Consoleから直接確認できます。
Google Search Consoleの左側メニューから、「インデックス作成」セクションの「ページ」レポートを開きます。このページでは、インデックス登録状態にもとづいて、すべてのページがグラフで表示されます。
その下には、ページがインデックス登録されなかった理由が一覧で表示されます。
登録されなかった理由を一つ一つ確認していきます。記載されている理由に当てはまるページを確認しましょう。
注:必ずしもすべてのページをインデックス登録する必要はありません。検索結果の順位に表示させたいページのみインデックス登録します。そのため、インデックス登録されていないURLがあっても問題ありません。
以下は、インデックス登録の必要ないURLの例です。
- リダイレクトが設定されているページ
- 管理者専用ページ
- canonicalタグの入った代替ページ
- フィードページ
インデックス登録する必要があるにも関わらず、登録できていないページが見つかった場合は、Googleのガイドラインに従って問題を修正します。問題を修正しおわったら、「修正を検証」ボタンをクリックします。
修正を検証するもう一つの方法として、確認したいURLをGoogle Search Consoleダッシュボードの一番上にある検索バーに入力することもできます。
これにより、URLのインデックス登録状況を確認できます。「インデックス登録をリクエスト」リンクをクリックすると、Googleに対して指定URLのインデックス登録をリクエストすることもできます。
ページの内容を大幅に変更した場合、インデックス登録を再度リクエストすることができます。この場合のリクエストは、ページがすでにインデックス登録されている場合でも可能です。
Googleのインデックス登録についてもっと詳しく知りたい場合は、このトピックに関するガイドをお読みください。
2.サイトの重複がないかチェックする
SEO監査で絶対に欠かせないのが、Googleにインデックス登録されているサイトが1つだけであることを確認することです。
サイトを作成する際、URLが様々な形式で作成される場合があります(ドメインにWWWが入っているか、サイトがHTTPSを使っているか、などによってURLの形式が異なります)。
様々な形式のURLがある場合、検索エンジンはそれらをすべて別のページとして認識します。
- http://www.yoursite.com
- http://yoursite.com
- https://www.yoursite.com
- https://yoursite.com
複数のURL形式を使ってサイトが作成されている場合、クローリングやインデックス登録、ランキング処理などで様々な問題が発生する可能性があります。これは、Googleが異なる形式のページをすべて重複コンテンツと見なすためです。
また、複数バージョンのサイトを持つとページランク(PageRank)を低下させることにもつながり、結果としてサイトのランキングにマイナスの影響を与えることになりかねません。
この問題に該当しているかどうかは、非常に簡単にチェックできます。
サイトの全URL形式をウェブブラウザに入力するだけです。
そうすると、自動的に優先バージョンのサイトにリダイレクトされます。例えば、https://yoursite.comを優先するURLバージョンとして登録している場合、ブラウザに他のどのバージョンのURLを入力しても、https://yoursite.comというURLにリダイレクトされます。
どのバージョンからでもサイトにアクセスできる場合は、優先するバージョン以外のサイトには301リダイレクトを使用します。このトピックについてもっと詳しく知りたい場合は、SEOリダイレクトに関するガイドをお読みください。
3.クローリングを実行する
SEO監査で効果を発揮するのは、クローリングです。
つまり、Googleがどのようにページをクローリングしているのかを、シミュレートできるようにしておく必要があります。ページに関連するすべての問題を、Googleと同じやり方で確認できるようにしておきます。
そのためには、Semrushの Site AuditのようなSEO監査ツールが必要になります。まずはプロジェクトを作成し、オーディットの設定を行います。
このステップでは、複数項目の設定を行います。すべての項目の設定方法については、こちらのガイドをお読みください。
すべての設定が終わったら、「Site Auditを開始」ボタンをクリックします。
クローリングするページの数によっては、完了までに少し時間がかかる場合があります。完了すると、メールで完了通知が届きます。
オーディットダッシュボードはこのように表示されます。
ここで確認すべきポイントは、Site Healthのスコアです。このスコアは、サイトで見つかった問題の数と深刻度に基づいて、サイト全体のSEO健全性を表す指標です。
次に、問題が3つのカテゴリーに分けて表示されます。
- エラー
- 警告
- 通知
この情報によって、どの問題から修正すべきかという優先度を見極めるのに役立ちます。
また、「テーマ別スコア」も便利です。この情報からは、テクニカルSEOに関する様々な観点を詳しく確認することができます。
ここからは、今ご紹介したスコアの中から、いくつかを詳細に取り上げて見ていきます。
あくまでも、Site Auditツールを使う目的は、すべての問題を一元化して確認できるようにすることです。「概要」タブの隣にある「問題」タブをクリックします。
ここでは、すべての問題を一覧で確認できます。問題を一つ一つチェックして、修正していきます。
それぞれの問題をクリックすると、その問題によって影響を受けているすべてのURLのリストが表示されます。
表示される問題には、以下のようなものがあります。
- クローラビリティの問題:例)5xx ステータスコードを返すページがある
- リダイレクトの問題:例)リダイレクトでループが発生している
- サイトマップの問題:例)サイトマップに正しくないページが見つかった
- HTTPSに関する問題:例)HTTPSページがHTTPページにリンクしている
- 内部リンクの問題:例)内部リンクが破損している(機能しない)
- オンページSEOの問題:例)titleタグが挿入されていないページがある
- マークアップの問題:例)Googleのガイドラインに準拠していない構造化データマークアップがある
- パフォーマンスの問題:例)読み込み速度が遅いページがある
中には、すぐに解決できる問題もあります。しかし、解決にはより複雑な手段が必要なものもあります。
どこから対応すればよいのかわからない場合も、ご安心ください。ツール上に説明が記載されており、問題の解決方法について説明したの短い動画も用意されています。問題の横に記載されている「理由と修正方法」リンクをクリックしてください。
注:
Site Auditは、毎回SEO監査するたびに確認する必要はなく、問題が発見されたときにその都度確認します。日頃からSite Auditツールを実行しておけば、進捗状況をトラッキングしたり、最後にクローリングを実施した日以降に発生した新たな問題をその都度発見することができます。
4.手動による対策の痕跡をチェックする
サイトがGoogleのスパムポリシーに違反している場合、Googleから手動ペナルティを受けることがあります。
手動ペナルティを受けるということはつまり、Googleがそのペナルティを解除するまで、サイトの検索順位が落ちるということです。このペナルティが行われるのは、ページ単位またはサイト単位のいずれかです。
手動による対策を受ける理由には、以下のようなものがあります。
- キーワードの詰め込みすぎ
- 不自然なリンク(自分のサイトへの不自然なリンク、および自分のサイトからの不自然なリンクの両方が対象)
- 様々な種類のスパム
- 価値のない質の低いコンテンツ
サイトが手動ペナルティを受けたかどうかは、Google Search Consoleでチェックできます。左側のサイドメニューの下の方に、「セキュリティと手動による対策」セクションがあります。その中に「手動による対策」というリンクがあります。
そのリンクをクリックすると、ステータスを確認できるページに移ります。
問題が検出されなかったことを示すグリーンのチェックマークがついていれば、安心です。
サイトに対して手動による対策が実施された場合は、問題を修正し、再審査のリクエストを行う必要があります。詳細については、Googleの手動による対策に関するガイドをお読みください。
例えば、バックリンクを購入したことが原因で(「あなたのサイトへの不自然なリンク」)手動による対策を受けた場合、ウェブマスター(Webサイトの管理者)に連絡するか、バックリンクを否認するかして、原因となっているバックリンクを取り除く必要があります。
さらに詳しく知りたい場合は、手動ペナルティへの対処と回避に関する便利なガイドをご覧ください。
5.モバイルフレンドリーの問題がないかチェックする
現代は、モバイルファーストの時代です。あなたのサイトがモバイルフレンドリーでないということは、ユーザーエクスペリエンスを最優先にしていない可能性があるのではないでしょうか。
モバイルフレンドリーであることは、Googleの核となるページエクスペリエンスシグナルの一つです。その証拠に、モバイルフレンドリーの項目は2015年以降ずっと、SEO順位に影響を与える項目に含まれているのです。つまり、検索結果の順位に直接影響を与える項目であるということです。
お客様のサイトに問題がないか確認したい場合は、Google Search Consoleの「モバイルユーザビリティ」レポートからチェックできます。左側のメニューの「エクスペリエンス」セクションで「モバイルユーザビリティ」をクリックしてください。
お客様のページのユーザビリティがどのような状態か、すぐに概要を確認することができます。
レポートには、モバイルフレンドリーに関連するすべての問題も一覧で表示されます。
それぞれの問題の詳細を展開すると、その問題によって影響を受けるすべてのページを確認することができます。
GoogleのSearch Consoleヘルプセンターの手引きに従って問題を修正します。
修正が終わったら「修正を検証」をクリックして、Googleにページを再チェックしてもらい、問題が解決したことを確認してもらいます。
その他のヒントについては、サイトをモバイルフレンドリーにする方法をご覧ください。
6.サイトの読み込み速度を分析する
これまで以上に、サイトには読み込みの速さが求められるようになっています。ページの読み込み速度は、だいぶ前からランキングファクター(SEO順位に影響する項目)にもなっています。したがって、読み込み速度を上げればGoogleでの検索順位を上げることもできます。
さらに、ユーザーエクスペリエンスの要素としても、サイトの読み込み速度は重要です。ユーザー行動を見てみましょう。データによれば、ページの読み込み速度が遅ければ遅いほど、ユーザーがウェブサイトを離れる確率が高くなることがわかっています。
出典:Think With Google
サイトの読み込み速度をチェックするには、Semrushの「Site Audit」ダッシュボードで「サイトパフォーマンス」レポートに移動します。
ここでは、パフォーマンスに関するすべての問題を一覧で確認することができ、それぞれの問題には修正方法に関する詳細なアドバイスが表示されます。
7.サイトのコアウェブバイタルを分析する
Googleは、2020年にページの読み込み速度とユーザーエクスペリエンスに関して3つの新しい指標を導入しました。
- Largest Contentful Paint (LCP):「最大コンテンツの描画」という意味で、ページ内で最も大きなコンテンツが表示されるまでにかかる時間を測定します
- First Input Delay (FID):「初回入力遅延」という意味で、ユーザーがページ上で最初に操作を行ってから、ブラウザーがそれに反応するまでの遅延を測定します
- Cumulative Layout Shift (CLS):「累積レイアウト移動」という意味で、ページの読み込み中にユーザー目線でレイアウトがどれだけずれたか、そして視覚的な安定性を測定します
これらを総称して、コアウェブバイタルと呼んでいます。
コアウェブバイタルはランキングファクターにもなっているので、サイト内で重要なページについては、間違いなくSEO監査の中でここに記載されている指標をチェックしておく必要があります。
ここでも、Google Search Consoleが便利です。
左側のメニューの「エクスペリエンス」セクションで「ウェブに関する主な指標」レポートに移動します。
このページでは、「PC」レポートと「モバイル」レポートの両方を確認することができ、関連するすべての問題とそれによって影響を受けるページが一覧で表示されます。
このレポートにより、サイトが抱えているコアウェブバイタル関連の問題を深く掘り下げ、理解することができます。
このツールでは、深刻な問題(「不良URL」)が見られるページと、少し改善が必要なだけのページを区別することができます。
問題を一つ一つチェックし、修正方法の手引きに従って対処していきます。
SemrushのSite Auditにも、専用の「コアウェブバイタル」レポートがあります。
一つ一つのページにすべての指標が表示され、時間の経過とともに進捗状況をトラッキングできます。また、手動で10個のURLを選択し、コアウェブバイタルの問題をチェックすることもできます。
注:First Input Delay (FID) は、Google Search Consoleの実際のユーザーイベントを基にしています。そのため、Semrushでは類似の指標であるTotal Blocking Time(合計ブロック時間、TBT)に置き換えて表示しています。
8.サイトの内部リンクを分析する
内部リンクはSEOでも欠かせない要素です。以下は、内部リンクが重要だと言われる理由です。
- 検索エンジンでクロールされやすくなる
- ユーザーがサイト内を移動しやすくなる
- リンク資産(「オーソリティ」または「リンクジュース」とも呼ばれます)を最重要ページに送るのに役立つ
SemrushのSite Auditでは、内部リンクに関する問題に特化したレポートを見ることができます。「テーマ別レポート」リスト内の「内部リンク」から確認できます。
レポートを開くと、内部リンクに関する問題が一覧表示され、問題の修正方法に関するアドバイスも確認することができます。
また、このレポートでは、ページがどのくらい効果的に相互リンクされているかを測定する指標、Internal LinkRank (ILR) に基づき、サイト構築に役に立つ情報もまとめられています。
カテゴリーを一つ一つチェックしていくと、各ページを2つのタイプにわけることができます。
- 重要なページであるにも関わらず内部リンクが十分でないページ(このページに飛ぶ内部リンクをもっと多く構築することができます)
- ILRがよい状態であるページ(このページからリンク資産を他のページに分散することができます)
9.オーガニックトラフィックをチェックする
オーガニックトラフィックとは、検索結果の中から広告ではない(つまり「オーガニックな」)リンクをクリックしてあなたのウェブサイトにやってきた訪問者のことです。
SEOという観点では、この項目こそサイトの成功率を測る最も重要な指標の一つです。
サイトのオーガニックトラフィックを確認するには、Google Search Consoleのメニューで「検索パフォーマンスを開きます。
このレポートには4つの指標があります。その中でも最も注目すべき指標は、「合計クリック数」です。これは、指定した期間中、ユーザーがあなたのサイトに到着するまでに何回クリックしたかを示す指標です。
確認したいデータに応じてレポートの表示方法を変更できます。例えば、結果の表示はクエリ、ページ、デバイス、国別にわけることができます。
レポートを使うと、サイトに流入してくるオーガニックトラフィックに関して有用な情報を数多く得ることができます。その結果、ベンチマークを確立して、進捗状況をトラッキングすることができるようになります。
ヒント:レポートとその機能についてもっと知りたい場合は、「検索パフォーマンス」レポートに関するGoogleのガイドをお読みください。
10.競合他社に対してベンチマーク分析を行う
SEO監査を効果的に行えば、競合他社と比べて自社が今どの立ち位置にいるのかを理解できるようになるはずです。
競合分析を実践してみたい場合は、Semrushのドメイン概要のようなツールを使うと良いかもしれません。
まず、サイトのドメインを入力します。
次に、「ドメイン比較」タブに移動します。ここでは、競合他社のドメインを4つまで選択できます。主要な競合他社がわからない場合は、ツールが提案するドメインを選びます。
このツールを使うと、選択したドメインの重要な指標に対し、お客様のサイトをしっかりと比較することができます。この指標によって、競合他社に比べて後れをとっている点や勝っている点について、全体を俯瞰して見られるようになります。
さらに詳しく比較するために、以下の指標に注目してみましょう。
- Authority Score :ドメイン全体の品質について、1から100までの数値で表示します(スコアは、バックリンク、検索トラフィック、その他の要素に基づいて計算されます)
- オーガニック検索トラフィック:ドメインにどのくらいのオーガニックトラフィックが流入しているかを示します
- オーガニック検索キーワード:ドメインがいくつのキーワードでランクインしているかを示します
- 参照ドメイン:分析対象のドメインにリンクされているドメインがいくつあるかを示します(比較の際、バックリンクの全体数よりも有用な情報になります)
ここからは、競合他社のキーワードとバックリンクデータをどのように活用することができるのか、2つのステップにわけて見ていきます。
11.自分のサイトに足りないキーワードを見つける
SEO監査を行うと、競合他社がどのようなキーワードをターゲットにしているか、そしてそのキーワード関連で自分のサイトが見逃しているキーワードがないかを見極めることができます。
キーワードギャップツールを開いて、お客様のサイトのドメインと競合他社のドメインを入力しましょう。
「比較」をクリックすると、分析対象としたドメインがランクインしているキーワード同士を比較します。
キーワードのリストを下までスクロールし、「欠けているキーワード」と「弱いキーワード」タブを確認します。
- 欠けているキーワード:分析対象とした競合他社がランクインしているのに、自分のサイトはランクインしていないキーワード
- 弱いキーワード:分析対象とした競合他社が自分のサイトよりも上位にランクインしているキーワード
このリストから、これまで検討してこなかった隠れたキーワードが見つかります。
13.見逃していたバックリンクのチャンスを見つける
キーワードギャップツールで、これまで見逃していたキーワードを探し出すことができました。同様なことを、バックリンクギャップツールでも行えます。
ここでも自分のサイトのドメインと、競合他社のドメインを4つまで入力できます。
このツールを使うと、分析対象とした競合他社にはリンクしているのに、自分のサイトにリンクしていないドメインのリストが表示されます。
このリストに表示されるドメインは、すでに類似のウェブサイト(競合他社)にリンクしていることから、自分のウェブサイトにもリンクする可能性が非常に高くなります。
特定のドメインからのバックリンク数を示す数字がありますが、その横に表示されている矢印をクリックします。クリックすると、競合他社にリンクしている具体的なページが表示されます。アンカーテキストとターゲットURLも一緒に確認できます。
これで、ここにあるバックリンクを複製することができるようになります。お客様のウェブサイトと関連性の高いものを選択し、右上の「アウトリーチを開始」ボタンをクリックします。
クリックすると、選択したプロスペクトがLink Buildingツールに送られ、そこで自分のドメイン用に新しいプロジェクトを設定できるようになります。
このツールを使うと、以下のことができるようになります。
- 複数の情報源からバックリンクプロスペクトを見つけられる
- ドメインのオーナーに連絡して、バックリンクを依頼できる
- アウトリーチキャンペーンの進捗状況をトラッキングできる
詳しくは、Link Buildingツールでリンクビルディングキャンペーンを開始する方法のガイドをお読みください。
12.トップページを監査して改善する
一般的なサイトクローリングでは、ウェブサイト全体の技術的な問題を見つけることができます。
しかし、特定のページ(特に自社にとって最も重要なページ)を細部にわたって確認し、パフォーマンスを分析し、改善方法を見つけることができれば、よりよい成果が得られるでしょう。
ここでは、On Page SEO Checkerという便利なツールをご紹介します。
プロジェクトをセットアップし、確認したいサイトのページとターゲットキーワードを入力します。ツールにページとキーワードを自動検索させることも、ご自身で手動入力することもできます。
すべてのページをチェックする必要はありません。その代わり、以下のようなページを集中的にチェックするとよいでしょう。
- コンバージョン率が最も高いページ
- お客様のビジネスにとって最も重要なキーワードをターゲットにしたページ
このツールでは、お客様のサイトのデータと検索結果上位にランクインしている競合他社とを比較し、お客様サ イトの順位を改善するためにはどのような対応を取ることができるのか、オンページSEO監査の様々な観点からヒントや推奨事項を表示します。
特定のページに関するアイデアを確認したい場合は、「最適化のアイデア」タブに移動します。ページURLの横にアイデア数が表示された緑のボタンがありますので、それをクリックします。
すべての提案の詳細なリスト(ヒントと難易レベル付き)が表示されます。
一般的なコンテンツ監査の実施方法について詳しく知りたい場合は、コンテンツ監査に関するガイドをお読みください。
13.サイトの検索順位を監視する
検索順位トラッキングツールを使用すると、オーガニック検索結果でのお客様サイトのパフォーマンスを常にトラッキングできます。
検索順位トラッキングツールでできることは以下の通りです。
- 注力しているキーワードについて、サイトの検索順位をトラッキングする
- 検索が行われる地理的位置によって、検索エンジンの検索結果ページ (SERP) の順位がどのように変わるかをチェックする
- サイトの検索順位を競合他社の順位と比較する
- サイトの検索順位に重要な変化があった場合にアラート通知を受けとる
検索順位のトラッキングを設定するには、SemrushのPosition Trackingツールを開き、ドメインを入力します。
基本設定では、トラッキングに必要な情報として、対象の検索エンジン、デバイス、位置情報などのパラメーターを設定します。
基本設定が終わると、トラッキングしたいキーワードを入力するよう求められます。手動入力、外部ファイルのインポート、Semrushの推奨キーワードを利用、のいずれかから選ぶことができます。
これで新しくPosition Trackingプロジェクトが作成され、サイトの検索順位の動きをすべて一元化して監視できるようになります。
アラートを設定するには、右上にある小さなベルのアイコンをクリックします。
ここでアラートを発報するための閾値(例えば、キーワードが検索結果の上位10位以内に入った場合、など)を設定しておくと、その条件にヒットする変化があったときにすぐにメールで通知を受け取れるようになります。
次のステップ
SEO対策を成功に導くためには、SEO監査は欠かせません。
SEO対策について詳しく知りたい方は、もっと技術的なSEO対策の世界に一歩踏み出してみませんか?SEOに関する深い知識を身に付けたい方は、私たちがご用意しているテクニカルSEOコースもぜひご覧ください。
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